隠したはずの携帯が…
今日来たのはここです。
岩手県美術館。
平日の昼に男ひとり美術館って、おれはいったいそこから何を得ようとしているんでしょう。
まあでも、美術館ってのはいいですよね。入館料安くて暇つぶしに最適です。

http://www.ima.or.jp/information/
410円ですって。
そういえば前に「美術館に行きたい」って言われたことがありまして、確かフェルメール展が来たときで、宮城県美術館に一緒に行った思い出があります。
絵が好きな子だったんです。
あるとき彼女が休みで僕が仕事の日、仕事中いきなりこんなメールが送られてきました。
「ごめんなさいケータイ見てしまいました。もう無理ですさようなら」
驚愕しました。
敬語なことも事態が最悪なことを物語ってます。
僕んちにいた彼女は、どうやらスマホに変える前に使っていた携帯を見てしまったらしいです。
仕事どころじゃありません。
もしかしたら彼女がまだ家にいるかもしれないと急いで自宅へ向かいました。
家に着くと彼女はすでに出たあとで、棚の雑誌の間に隠しておいたケータイが無造作にテーブルに置かれてあります。
彼女に電話をしました。
出てくれません。
もう一度電話しました。
何度もコールしてやっと出てくれました。
彼女の声は細くて小さくて、ショックを受けてるんだとわかりました。
怒り狂う女もいますが彼女はそうではありませんでした。それが逆に僕を反省の道へ向かわせてくれました。仲直りできたんです。
そんなことがありました。
ああ今ごろ何してるんでしょう。
留守番してたときには、よく手書きのイラスト付きでメモを残してくれました。
朝8時とか9時とかアホみたいな時間に飲みに行こうと言っても、文句も言わずに付き合ってくれました。みこしっていう居酒屋によく行ったよね。
ほんわかしてて優しい子でした。僕も浄化されるような。
別れたあと久しぶりにメシに行ったとき、髪型いきなりストレートのロングにしてて、ああ男ができたんだと、ちょっと嫉妬したのを覚えてます。
いい子でした。
ただ最後にひとつだけ。
ひとのケータイ見ちゃいかん(笑)ケータイ覗き見オンナ確定じゃボケ!
スマホが逆向きに
こんなこともありました。
仙台駅前店の洒楽で2人でメシ食ってたときです。
裏返して置いたはずのスマホが、トイレから戻ると表向きになっていたんです。まあ指紋認証だから大丈夫なんですが。
その子とは僕が仕事で他県に住むことになって、遠距離は続けるのが簡単ではありませんし、仕事も死ぬほど忙しくなるのは目に見えていまして。
自分から別れを告げることにしました。
最後のデートの日。
別れを切り出すと彼女、泣きながら言うんです。
「あたし遠距離でもがんばるって決めて、仕事ももっとがんばるって決めたのに…」
遠距離になった理由は自分にありましたし、別れを切り出したのも僕というのがあり、
そして何より、彼女の顔が、
泣いてるときの顔が、
なぜかめちゃくちゃキレイで、3秒前の発言を覆し「やっぱおれ遠距離がんばる、うん」と喉まで出かかったところを必死で飲み込みました。
いま思えば僕たちは当時似た者同士だったかもしれません。プライドが高くてわがまま、安定より刺激みたいな。
性質が同じで求めるものも同じ。急速な展開も当然だったかもです。
風のうわさによれば、彼女はいま、結婚して子供もいて幸せに暮らしているらしいです。
いやー良かったです。
ほんと良かった。
これからもお幸せに。
ただ、ひとつ。
ひとのスマホ見ちゃいかん(笑)ロック機能はお前みたいな女ためにあるんじゃボケ!
でなんの話だっけ。
パティオで一人飲み
美術館に来たんでした。
ホキ展やってるそうです。誰。
建物正面はこんな感じ。
よくありがちな像
駐輪場も重厚に作られていてかっこいい。
入り口真正面。
ザ要塞ミュージアム。
間違いなく美術館ですね。
入ってすぐ左に目的のレストランパティオがありました。
メニュー
一人でコース料理かましてやろうと思ってましたが残念。コースはランチタイム限定のようです。僕が来たのは午後3時くらいでした。
老夫婦の優雅なデートに憧れ
店内はけっこう広め。
天井も高くて開放的。
漁師風イーハトーブペスカトーレとグラスワインを注文しました。
なみなみ注がれたワイン。上品さには欠けるもののこの上ないラッキー。
軽っ。
赤ワインで正解。
店内には5-60代の男性が一人。
そのあと老夫婦が来店。
店員が運ぶトレイの上にはクリームソーダとコーヒーがありました。
平日、夫婦で優雅に美術館デート。
いいですね。
実にいい。
やっぱ刺激より安定感ですよ、安定感。
来ました、ペスカトーレ。
対面が相変わらず寂しい。
彩りがきれい。
料理は見た目も大事ですからね。
あい完食。
まずいわけがない。
レストランから見る外の景色とてもいいんですけど、草ボーボーなのもったいなくないですか。
岩手県美術館パティオ。
レストラン入り口のレジに確か『ご注文のお客さまはベルを押してください』みたいなこと書いてあって「?」って思ったんですが、美術館のHPを見るとどうやらこのパティオは無料で使うこともできるみたいです。何も注文しなくても入れると。やさしいパティオ。
まあ僕は酒がねえと話になりませんがね。酒だ酒だ~
というわけで美術館で真っ昼間から一人飲みもいいもんですね。